ZERO-ONE プロジェクト
2012年4月21日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
ウクレレ製作カテゴリーへは久しぶりの投稿となります。
以前、ZERO-ONEプロジェクトの方からスロットヘッドの加工可能性を示唆されておりましたので、技術的に習得するのに時間がかかった・・・というのが理由です 
ネック材にWoodFieldロゴをインレイしたプレートを接着しました。
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緊張連続の時間を経て、スロットヘッド加工(前半)を完了しました 
(電動工具を駆使する間、妻がサポートをしてくれました・・・ありがとう
)

溝(スロット)をナット側に引き寄せる加工が残っていますが、これは手作業でゆっくりと進めていきます。
ゆっくりですが、確実に進んでいます 
2012年2月15日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
フィンガーボードにフレット溝を掘りました。
まずフレットスケールにあわせて溝位置を書き込みます。

フレット溝加工用ジグを使って溝加工を行います。今回はJapanese Pull Saw(日本製の引き鋸)を使いました。切れ味最高です
これまで使っていた西洋版ノコギリに比べると効率、仕上がりは格段に向上しました・・・日本のノコギリってすごいです 
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ネックに乗せてみました・・・

ボディにも乗せてみました・・・

下の動画はフレット溝加工の様子です。
2012年2月11日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
宮城県東松島市で採取した思材(瓦礫)から製作しているウクレレです。ネックとボディの接合部分の調整を行って、ウクレレの形になってきました(接着はフィンガーボードが完成してからになります)。

次はフィンガーボード、ブリッジ、そしてヘッドプレートです。
今日は部材の選定を行いました。

思材にはこのパーツに適した部材がなかったので、この部分は市販のアコースティックパーツ材からエボニーとローズウッドを選びました。
あの震災・津波から11ヶ月が経ちました。
亡くなられた多くの方々のご冥福を改めて心から祈ると共に、現在被災生活を送られているすべての方々へエールを送りたいと思います・・・「今は寒いけれど、もうすぐ春がやってきて草花が息吹きます。一歩一歩、歩いて行きましょう!」
2012年2月1日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
トップ、バック、サイドの準備が整いました。

ボディを組み上げながら、いろいろな想いが頭に巡りました。
昨年の夏、宮城県東松島市で見た光景、瓦礫置き場での思材の採取、ZERO-ONEプロジェクトの方々とのお話など・・・。
← この思材からできたボディです。

クランプで固定されたボディのトップ、バックをコンコンとタッピングすると、良い響きがしました。

2012年1月27日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
トップ、バックのブレイシング材(力木)を接着した後、シェイピング(スキャロップ)を行いました。

タッピングで反響音を確認しながら、少しずつ削っていきます。

下はシェイピングしている様子です。
2012年1月25日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
ベンディングを終えたサイドボードをモールド内に組み上げました。
トップ端、バック端の余分な部分を切り取り(写真:左)、ネックブロックとテイルブロックを接着(写真:中央)、そしてライニングを接着しました(写真:右)。
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さらにトップ側とバック側共に接着面をトリミングしてサイドの準備が出来ました。

東北(宮城県東松島市)で採取してきた思材(瓦礫)がだんだんウクレレの形に近づいてきました。
2012年1月24日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
先日切り出したサイドボードのベンディングを行いました。

ベンディング用のヒーターにサイドボードを押し当てて徐々に曲げていきます。
下は作業の様子です。
今日は冬らしい寒い一日でした・・・湯たんぽして寝ます 
2012年1月21日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
思材(瓦礫)からネック、トップ、バック、ブレイシングと順に切り出して来ましたが、最後の大きなパーツ、サイド板を切り出しました。

部材の節や割れ部分を避けながらカンナがけを行い、約1.5mmの厚みまで削りました。
今日は一日、冷たい雨模様でした。乾燥注意報が出っぱなしでしたが、この雨で湿度が戻るかもしれませんね。手洗い、うがい、そして保湿を心がけて、インフルエンザにはかからないように注意しましょう!
2012年1月20日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
トップとバックを補強し、音響特性を向上するブレイシング材(力木)を切り出しました。
宮城県東松島市から昨年持ち帰った思材(瓦礫)から切り出すのですが、震災・津波の大きさを物語っている部材を加工しながら、亡くなった方々のご冥福を改めて祈りました。
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楽器の部材として使用できない痛んだ部分も大切に保管しておこうと思っています。

ブレイシング材はトップ、バック、サイド材と比べて思材から切り出しやすいサイズなので、今後のギターやウクレレ製作、およびリペアにも流用していこうと思っています。
2012年1月19日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
トップとバックの周囲とサウンドホールを切り出しました(割れないように慎重に切り出しました)。

バックボードは強度補強のためにバックストリップを切り出し中央に接着しました。
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2012年1月17日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
ここ数日をかけてトップボード、バックボードの削り出しと接合、および厚み削り出しを行いました。
左右板の接合面に隙間がなくなるように調整しながら逆光を利用して確認します(写真:左)。両方の板を接合するために少し幅の狭い平面を作り(写真:中央)、接着して固着を待ちます(写真:右)。
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スクレイピングとサンディングを繰り返して厚さ約1.5mmのトップとバックが出来ました。

今日は阪神大震災から17年目の日です。
こうして東北から持ち帰った思材(瓦礫)を手にして作業を進めていると、震災や津波、台風などに比べて小さな人間の存在、そして一年に一筋ずつ年輪を増やしていく木部材と比べて短い人の一生、などをあらためて感じてしまいます。
でも人は励まし合いながら人生を送ることが出来ます。
今、私たちが思っていること、感じていることを孫子の時代、さらにその先の世代へ確実に伝えていくこと、それが私たちがするべきことだと17年たった今日、亡くなった方々のご冥福を祈りながら再確認しました。
2012年1月8日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
ネックヒール部とネックブロックのジョイント加工です。
トリマと専用加工ジグを使ってダブテイル・ジョイントを削り出しました。

下の写真は加工前(左)、加工後(中央、右)です。
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大震災の思材(宮城県東松島市で採取した瓦礫)が徐々にウクレレの形に変わっていきます。少しずつワクワク感が増してきました 
下はルーティング加工している様子です。
2012年1月5日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
粗く削りだしたネックをヒール部を中心に徐々にさらに整形しています。
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宮城県東松島市で収集してきた思材(がれき)が少しずつウクレレの形に変わっていくにつれ、身が引き締まる思いがしています。

2011年12月30日
ギターリペア ギター製作 徒然日記 ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
家の倉庫入れ替え、火災警報器取り付け、そして工房部屋の床フローリングと続いてきた、この「年末までにやりたい」シリーズですが、今年の夏に特許事務所に依頼していた商標登録が完了して登録証が届きました。(予定より早く登録完了できました!)
登録商標は「ギター工房オデッセイ」で、商品・役務は「ギターの修理または保守」です。

そしてもう一つ・・・
今後、ギターやウクレレなどの楽器を製作・販売していく上での商標です。登録名は・・・
WoodField
です!

今年の6月、震災後の東北へ伺い、楽器製作のための思材(瓦礫)を収集させていただきました。そのとき、部材を探しながら登った瓦礫の山で見た光景・・・
自分たちが踏みしめているのは、数ヶ月前までは人々の暮らしを支え、一緒に息づいていた建物、家具が壊れた木材・・・
その中には暮らしのぬくもりを感じるものもありました。
私が見つけたのは、数枚の写真で、そこにはおじいちゃんとおばあちゃんが孫であろう、赤ちゃんをだっこしている姿、同じ赤ちゃんをお父さんとお母さんがだっこしている姿、みんな一緒に写っている姿、そして赤ちゃんのアップが写っていました。
「この方々は無事だったんだろうか」「どうかどこかの避難所で暮らしていて欲しい」と思うと、瓦礫の山の上にもかかわらず、止まらない涙があふれた目で見た、そのときの光景・・・
思材収集の時、お世話になったZERO-ONEプロジェクトの方からいただいた「私たちのことを忘れないで欲しい」という言葉・・・
そんな想いを込めて、現在製作中とこれから製作するのギターとウクレレの名前は
WoodField
とすることに決めた次第です(実際に特許庁に申請したのは今年7月でした)。
商標登録に当たっては是枝特許事務所の是枝様、スタッフのみなさま、そして私が会社員時代の知的財産部門だったT.N.さん、H.T.さんには大変お世話になりました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
2011年12月27日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
宮城県東松島市で収集してきた思材(がれき)からのパーツを製作継続中です。
今日はボディ内、トップ、サイド、バック、そしてネック接合の要となるネックブロックと、ボトム部のテイルブロックを作製しました。
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写真からはわかりにくいのですが、サイド接合部分には若干の湾曲をつける処理を行い、モールドにぴったり合うようにアール加工しました。

少しずつ・・・
本当に少しずつですが・・・
前に進んでいます 
2011年12月21日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
宮城県東松島市から持ち帰った思材(瓦礫)からウクレレのネック製作中です。
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粗い削り出しを行った後、これから徐々に整形していきます。
ヒール部はボディとのジョイント加工しろを含めて少し大きいままで残しておきます。
2011年10月15日
ウクレレ製作 ZERO-ONE プロジェクト
東松島市(宮城県)から持ち帰った思材(瓦礫)でウクレレ・ネック製作を始めました。
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少し大きめに切り出した部材を接着した後(写真:右上)、ヘッド・サイド部をトリミングして原型が出来ました(写真:下)。

いつもながら製作工程はとてもスローペースですが、一歩ずつ進めていきます。
2011年7月24日
ZERO-ONE プロジェクト
宮城県から持ち帰った思材(瓦礫)の製材を行いました。今回お世話になったのは神戸市西区の八朔建築の八朔さんです(八朔さんには4年前ギターのモールド製作の時にもお世話になりました。八朔さん、今回もお世話になり、本当にありがとうございました)。

周囲の小石やゴミをクリーニングした思材(瓦礫)を持ち込んだところです。まだ小石がかんでいましたので、ワイヤブラシで表面をガリガリこすって製材の準備を行いました。

まず思材の表面を電気カンナで削りました(作業を行っているのが八朔さんです)。

表面を削り終えた思材たちです。凹み傷が凄まじい津波の衝撃お語っているようですが、削り終えた面は思ったよりもきれいでした。

一番大きな思材はスライス加工するので側面が直角になるようにテーブルカンナでさらに削りました。

バンドソーで丸まった部分をカットして直方体にしました。

引き続いてバンドソーで思材をスライスしていきます。

スライスし終えた思材(写真:左下)とブレイシング材サイズに切り出した思材(写真:下中央)です。スライス材は内部に割れ、フシや虫食い部がありました(写真:右下)。部材として使用するには工夫が必要だと感じました。(これからスライス材はさらにカンナがけを行って厚みを薄く加工していきます。)

切り終えた思材を車に乗せて帰宅する途中、車の中に木の良い香りがしていました。地震、津波で被災された方々の想いがたくさん詰まった材(文字通り「思材」です)を大切に使っていきたいと考えています。
今回お世話になりました八朔さん、本当にありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い致します。
下の動画は製材の様子です。
【表面カンナがけ】
【テーブルカンナがけ】
【バンドソー:周囲切り取り】
【バンドソー:スライス】
【バンドソー:ブレイシング材切り出し】
2011年7月17日
ギター製作 ZERO-ONE プロジェクト
宮城県から持って帰ってきた思材(瓦礫)クリーニングの続きです。先日クリーニングを行った思材は金属類が付いていなかったのですが、今回は金具がいくつか付いていたので慎重に取り外しました。

今日も猛暑の一日でしたので水分補給を行いながら作業を行いました。
こんなに頑丈な木材と金属類を破壊する津波って恐るべきパワーだなぁ、と思いながら慣れない作業でできたマメの痛みをこらえながら、金具を外すことが出来ました。

さらに材に付いているヘドロをワイヤーブラシで削り取り、ウッドブロック・クリーニングが完了しました。

ZERO-ONE再生プロジェクトの目標通り、これらの思材(瓦礫)から奏でられる音色が人の心を癒すようになることを夢見ています。
酷暑の下の被災地は過酷な状況であることは間違いないと思います。健康管理には十分留意され、体調を崩されないようにしてください。
2011年7月10日
ギター製作 ZERO-ONE プロジェクト
先日、宮城県から持ち帰った思材(瓦礫)のクリーニングを行っています。
今日も大きな梁の一部の泥をワイヤーブラシでこすり取りました。
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おそらく秋田杉と思われるこの思材ですが、トップ板、ブレイシング材として音を響かせる部材に変身してくれたらいいなぁ、と思っています。
今日もすごく暑かったです!
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