2008/10/15 水曜日
怖いおじさん
先日、久しぶりに日帰り温泉に行って来ました。大きな湯船でボ~~~ッとするのは、やっぱり最高です(笑)。
平日でしたので結構すいており、10人ほど入れる露天風呂を一人、貸し切り状態で満喫しながら、遠くに見える夕暮れの山と空を見ながら、「極楽!極楽!」と頭を空っぽにしていました。
しばらくすると、男の子3人が露天風呂へやってきました。3人兄弟のようで、小学校4年、2年、1年くらいのやんちゃ盛りな年頃です。私は20年くらい前の、自分の子供が小さい時(自分も若かった頃)を思い出していました。私の頭の中ではその3兄弟には太郎、次郎、三郎という名前をつけていました(笑)。
3人のお父さん(お爺ちゃん)はどうしたんだろうかなぁ、と3人を見ていると、次郎と三郎がいきなりバッシャ~~ンとお風呂に飛び込んで泳ぎ始めました。
さすがに太郎は言いました。
「おい!お前ら!泳ぐなっ!」
次郎と三郎はそんな太郎の気遣いを無視してキャッ、キャッと露天風呂の中で大はしゃぎしています。
太郎は更に言いました。
「お前らっ!泳ぐなって言うとるやろっ!」
だんだん太郎の声は大きくなっていきます。
「泳ぐなって言うとるやろっ!」
私はそれを見ながら「おい、おい!怪我せんようにな」、と誰かがひっくり返って頭でもぶつけはしないか、と冷や冷やしていました。
そうこうするうちに、3人とも露天風呂を離れ、屋内風呂に戻っていき、露天風呂は元の静けさに戻り、
「あぁ、けがせんでよかった!」とほっとして、またボォ~~~っとしていました。
数分後、また3人が戻ってきました。
次郎と三郎はさっきよりハイテンションになっていて、露天風呂の縁の岩から、飛び込む!飛び込む!
私の顔も頭もびしょびしょになってしまいました。
「おいおい!ほんまに怪我せんといてな・・・」
という私の心配をよそに、二人は大はしゃぎです。太郎君もあきれ果てているようで、
そうこうするうちに、また3人は屋内風呂に戻っていき、一人貸し切りの静寂が戻りました。
「これは、なんぼなんでも危ないやろ~」と思ってお父さんかお爺ちゃんはどうしているんだろう、と思って屋内風呂をのぞいてみましたが、3人のハイテンは中でも続いており、親御さんらしき人は見えません。
まぁ、いいか、と露天風呂に戻って、また一人の静寂を楽しんでいると、
数分後
かなりエスカレートした次郎と三郎が露天風呂に再びやってきて、露天風呂に飛び込んでは潜り、飛び込んでは潜り、キャッキャッと大はしゃぎしています。その頃、私の頭は土砂降り状態になっていました。
太郎君がそれも見かねたのか、私に気を使ったのか、
「おい、おまえら、やめろっ!」
と二人の髪の毛を引っ張りながら、やめさせようとしています。
「それは、あんまりやろ~」と思いながら、私はじっと我慢していました。
彼らはいつもそういう生活を送っているのでしょう。髪の毛を引っ張られようと、頭を殴られようと、お構いなしにビシャビシャと大はしゃぎ状態です。
私は、自分の子供がそういう年代だった頃を思い出しながら、自分がこの3人の親ならどうするだろうなぁ、と顔にお湯のしぶきをかけられながら考えていました。
そういえば、私の家の教育方針は、第一段階は「諭す」、第二段階は「怒鳴る」、第三段階は「殴る」でした。
思い起こせば第三段階に突入したことはなかったなぁ、と思い出しながら、相変わらず、次郎と三郎のはしゃぎシャワーは私の顔や頭をびしょびしょにしています。
よし、今度飛び込んだら、諭してみよう!と決心した私は、じっと目をつぶって構えていました。「お風呂では静かにしようね」・・・う~~~ん、ちょっとやさしすぎるかなぁ、と諭す言葉を考えているうち、彼らはまた屋内風呂に戻っていってしまい、露天風呂の静寂が戻ってきました。
数分後、今度は次郎と三郎君が露天風呂に戻ってきました。
本日最高のハイテンションです!
私は、今度顔にお湯がかかったら、一言声をかけようと、構えていました。
が、なかなかこちらにお湯がかかりません。
と、そのとき、バッシャーンと私の頭と顔を彼らの飛び込んだしぶきが襲ったのです。
「おぉいっ、お前らぁ、ええかげんにせんかぁい!風呂で暴れるなぁ!」
と自分でも予想外の大きな声を出してしまいました。
次郎君と三郎君は、よほどおどろいたのか、目をまん丸くして、私の方をじ~~っと見ながら、クビを縦に振っています。
私は心の中で「しまった!言い過ぎてしもうた!ごめん!」と思ったのですが、そのまま何も言わずに目を閉じて湯船に浸かっていました。
次郎君と三郎君はそろ~~っと、屋内風呂に戻っていくのを、薄目を空けて見ていました。
私はしばらくして、彼らがどうしているか心配になって、体を洗いに行くふりをして屋内風呂に入っていきました。
すると、次郎君と三郎君は、太郎兄ちゃんの後を静かに歩いていました。
体を洗った後、再び露天風呂に戻ってぬくもりながら、自分の言動を反省していました。
もう少し、優しく諭すべきだった、
いやいや、あの状態で、一番の特効薬やった、
などなど、考えましたが、結局、「他人に怒られないとわからないことを、私は彼らに教えたんだ」と自己正当化する結論に至りました。
温泉から帰りの車の中で、家内にその出来事の始終を話しながら帰宅しました。
家内も、「世の中には怖いおじさんがおる、ということを教えたのはいいんとちゃう?」と笑いながら、私の言動は否定されませんでした。
よかった、よかった!(笑)
ふつーの
おじさんですよ!!
はじめまして、いつも拝見させて頂いております。
考えさせられますね。
自分の子供も、ろくに叱れない親が多いのですから、
他人から叱られる事など今の子供は、殆んど無いでしょうね。
叱る事は、大変勇気が要る行為です。
仕事でも、部下を叱った後は、自分が感情的になっていたのではないか、別の言い方は無かったのだろうか、とか、やはり自己嫌悪的反省があります。
しかし、どんどん、怒っていきましょう!
仰る通り、怒られないと判らない事もあります。
オトナでも判らない人は沢山おりますので、
子供は、ビシバシ叱って鍛えてやりましょう!
それが、大人の務めです。がはは。
それでは、失礼致します。
(たんぼでは、コスモスが咲いております。
朝晩、寒い折、お身体ご自愛下さいませ。)
他人の子供でも、悪いことをしたら叱るというのは、大事なことだと思います。
それがなくなり、見てみない振りをするという風潮が、自己中、わがままな
若者を増やしているんだと思います。
良いことをされたと思いますよ。
皆さん、コメントをいただき、ありがとうございました。
馬主さん>
「普通のおじさん」でよかったです(笑)。
ぱく船長さん>
こちらこそ、はじめまして!
よろしくお願いします(笑)。
私も以前、サラリーマン時代に部下がいたことがあります。
自分が失敗させて学習させる、という方針でしたが、
やはり大切なところは、指導することもありました。
でも同じ失敗を繰り返す人には、きつく言ったこともありました。
その度に自己反省と少しの後悔の念にさいなまれたことを思い出しました。
子供のしつけは、やはり親の責任だと思います。
いけないことをしている子供を注意すること、叱ることは私たちの子供時代では当たり前のことでした。思い起こせば、そういうことを通して、勉強することが多かったと思います。
時代の流れ、と言ってしまうとしょうがないのかもしれませんが、正しいことは教えていく必要があると思います。
R.O.さん>
子供は自分の親の言うことは聞かないけれど、他の人に言われたことを聞くことがありますよね。
でも、私の場合じっと我慢して、耐えきれなくなったら爆発するパターンですので(笑)、次郎君と三郎君はきっと驚いたと思います。
彼らにとって「良い薬」になってくれることを祈っています(笑)。
やっぱり言う時はいわないとね~。
まだ31歳の若造(?)ですが(未婚、子供なし)、一度だけ電車の中で怒鳴ったことがあります。
野球の試合観戦帰りの人たちが乗ってきた時の事だったと思います。
22時過ぎだったかな?夏休みで夜遅くに子供がわんさか・・・。
大半は疲れてウトウトしてる中(私は仕事帰り+残業でイライラ)、ひときわ騒ぐお子様が約1名・・・。しかも、私の座っている席の背もたれ挟んで隣。
しばらくほっておいていたのですが、親はなだめるだけ、騒ぎはエスカレート、ついに奇声まで上げ始め、さすがに我慢ならん!!!でついに
「ここに居るのはオマエだけとちゃう!!静かにせい!!!」と、一人周囲を引かせてしまったのを覚えています。(混雑した車内にも関わらず私の周りだけスペースが出来るくらい引いていた・・・汗)
途中の駅で降りていく時に、親(?)は申し訳なさそうに降りていました。
親になってない自分が言うのもなんですが、自分の子供の躾とか、公共マナーとかって教えないんですかね~?
自分が親になったときは気をつけよ。
基之君、コメントありがとう!
しつけは親の義務だと思うけど、それが叶わない場合は他人がしてあげても良いかもしれないですね。
でも個人個人のプライドは尊重しないとね(笑)。